御釜師400年の仕事 大西清右衛門 茶の湯釜の世界
世に「釡師」という職業があることをご存知でしょうか。
京都・三条釡座(かまんざ)の地で400 年続く大西家は、茶の湯に使われる釡を16代にわたり作り続ける「釡師」の家です。千家の茶道具を制作する「千家十職」としても知られています。古くから、茶会を開くことを「釡をかける」、年初の茶会を「初釡」というように、茶事そのものの代わりに「釡」という言葉が使われるほど、釡は茶の湯において重要な位置を占める道具です。釡には、連綿(れんめん)と守り伝えられてきた技と様式があり、そこに釡師と茶人の創意工夫が加わります。何十もの複雑な工程をへて生み出される釡は、堅固にして繊細美麗。厚さ3 ミリほどに薄く鋳出された鉄の表面に、細やかな肌の風合いと優美で力強い造形が立ち上がります。
本展では、千利休や古田織部ゆかりの品々とともに、歴代の釡師たちが残した名釡の数々を一堂に展示します。多様な造形と意匠の表現、またそれらが錆(さ)び、朽ちゆく様子を「侘び」「やつれ」としてとらえる独特の美学など、奥深い魅力にあふれる茶の湯釡の世界をお楽しみください。
<十六代大西清右衛門 プロフィール>
1961 年 京都生まれ。1986 年大阪芸術大学美術学部彫塑科卒業。1993 年に十六代を襲名する。
芦屋釡の幻の技法とされた「挽中子(ひきなかご)技法」の再現や、歴代一の名人である二代浄清(じょうせい)作「夜学(やがく)釡(慈照寺蔵)」の復元に成功するなど、過去の技法や名品を手本とし、新たな創造を試みて意欲的な活動を続ける。1998 年「大西清右衛門美術館」をオープンし、館長に就任。釡にじかにふれて楽しむ茶会を開くなど、茶の湯文化の普及と釡の紹介に取り組んでいる。
2003 年京都市芸術新人賞受賞。2006 年京都府文化賞奨励賞受賞。
<十六代大西清右衛門 ギャラリー・トーク>
日時=2014 年1 月2 日(木)、1 月12 日(日) ①午前11 時から ②午後2 時から(各回約30 分)
会場=美術館「えき」KYOTO
※マイクを使用し、会場内を移動しながら解説いたします。
※事前申込み不要。ご参加は無料ですが、美術館入館券は必要です。
※混雑した場合は、入館制限をさせていただく場合がございます。
※イベント内容が変更、または中止となる場合がございます。予めご了承ください。
- 日程
- 2014年1月2日(木)~15日(水)
- 時間
10:00~20:00(最終日:午後5時閉館)
- 日程備考
主催:美術館「えき」KYOTO、京都新聞社
特別協力:表千家、裏千家、武者小路千家、藪内家
協力:大西清右衛門美術館- 料金
一般 800円
高大生 600円
小中生 400円- 場所
- 美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
- アクセス
市バス「京都駅前」
JR・近鉄・地下鉄「京都」- 問い合わせ先
352-1111
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