祇園祭2023

2023年は山鉾巡行と神輿渡御が従来通り執り行われます。

※新型コロナウイルス感染症の影響により各行事の内容が変更になる場合があります。

京都に夏を告げる 祇園祭

2014年より、7月17日の前祭(山鉾巡行と神幸祭)と、24日の後祭(山鉾巡行と還幸祭)が元のかたちで復活しました。

山鉾巡行の様子

千百年余の伝統を有し、毎年7月1日の「吉符入り」から31日の疫神社「夏越祓」まで1カ月に渡る神事が今年も京都に夏を告げます。
京都八坂神社のお祭り祇園祭は、疫病退散を祈願した祇園御霊会(ごりょうえ)が始まりです。平安京ではたびたび疫病が流行し、祟りや疫病の恐怖に脅え、貞観5年(西暦863年)に平安京唯一の禁苑で、現在の二条から三条、東は大宮から浄福寺当りまで約39,000坪(現在の約20倍)の広大な庭園だった神泉苑(現在は東寺真言宗寺院)で読経、神楽・田楽や踊りなども行う御霊会を行います。しかし、疫病の流行や天災は続き、貞観11年(西暦869年)に平安京の国の数66本の鉾を立て悪霊を集め祓い、インドの祇園精舎の疫病神「牛頭天王(ごずてんのう)」を祀り、祇園天神とも称された「祇園社」に神輿三基を送り、御霊を鎮めるために祀り、やがて平安末期には疫病神を鎮め退散させるために神輿渡御や神楽・田楽・花笠踊りや山鉾を出して市中を練り歩いて鎮祭するようになった神仏習合の御霊会が祇園御霊会です。

祇園祭のその規模の壮大さと歴史の長さは世界でも有数です。日本の人々の精神の歴史とも言える、平安京から1000年以上も続く祇園御霊会祇園祭は応仁の乱や第二次世界大戦で一時中断したものの、祇園八坂神社の氏子をはじめ、町衆、京都の人々により再開されました。
7月1日から31日の1か月間に渡る祇園祭の中でも7月14日~16日の前祭の宵々々山・宵々山・宵山、7月17日の前祭山鉾巡行神輿渡御・神幸祭などが人出も集中します。
南北朝、室町時代になると現在の鉾町の町衆らによって山鉾が造られ、現在のような山鉾は桃山時代から江戸時代にかけ祇園囃子を奏で、形造られました。中国、インド、ペルシャなどからシルクロードを経て持ち込まれたタペストリーや京都の金襴・西陣織などの懸装品、左甚五郎作などの優れた彫刻や精緻な欄縁金具などの工芸装飾品で豪華絢爛に飾られるようになり「動く美術館」と称されます。現存する33基の山鉾のうち29基が、国の重要有形民俗文化財に指定され、17日に行われる山鉾巡行は重要無形民俗文化財に指定され、2009年9月30日にはユネスコより無形文化遺産に登録されています。
祇園祭は八坂神社の疫病神を鎮め退散させる祭礼で主体は氏子たちが担ぐ神輿渡御です。17日の神幸祭、24日の還幸祭には約1500人の担ぎ手が集まります。
八坂神社は、元は感神院という天台宗の寺院で、古くは比叡山延暦寺の天台座主が住職を兼務したという由緒のある寺院でした。この感神院の末社に、「祇園社」という神仏混淆の社があり、ご本尊は牛頭天王です。明治維新の廃仏毀釈によって、仏教寺院の感神院は廃寺となり、替わって末社の「祇園社」が、八坂神社と名称を改めて、感神院の施設を引き継ぎました。また祇園社のある地域は「祇園」と呼ばれています。
牛頭天王はインドの釈迦の生誕地に因む祇園精舎の守護神・疫病神とされ、薬師如来の再来。日本に伝来し、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と習合したと言われます。その霊力は極めて強力で荒魂な神様ですので、逆に丁重にお祀りすればかえって災厄をまぬがれる除疫神として和魂の神格をもちました。日本神話でも知られるように、八岐大蛇=あらゆる災厄(やまたのおろち)を退治し、櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)を救い、妻としました。現在、八坂神社は素戔嗚尊、妻の櫛稲田姫、七男一女の王子(八王子)八柱御子神(やはしらのみこがみ))を祀り、除疫神として尊崇されています。

八坂神社のお神輿

中御座

素戔鳴尊-すさのをのみこと

東御座

櫛稲田姫命-くしいなだひめのみこと

(素戔鳴尊の妻)

西御座

八柱御子神-やはしらのみこがみ

(八王子、八人の子供)

西御座(錦神輿会)

中御座(三若神輿会)、東御座(四若神輿会)、西御座(錦神輿会)の三基のお神輿に乗られた御神霊を八坂神社の氏子の各町内を巡幸し四条寺町の御旅所に行きます。そこに七日七夜留まわれた後、再び八坂神社にお帰りいただきます。御旅所に行かれる7月17日を神幸祭(しんこうさい)、八坂神社に帰って行かれる7月24日を還幸祭(かんこうさい)といい、山鉾巡行はその神幸祭、還幸祭の前に行われます。

祇園祭の見どころは本当にたくさんあります。

前祭山鉾巡行は、17日午前9時に四条烏丸をスタートして約2時間かけて市中心部を巡行する。先頭の長刀鉾(なぎなたぼこ)の稚児が行う「しめ縄切り」、烏帽子姿の奉行による「くじ改め」、函谷鉾・鶏鉾や各山鉾を飾る色鮮やかな織物、からくり仕掛けの蟷螂山など。また鉾町で釘も使わずに建ち上げ組み立てられる鉾建て(狭い道路での作業になりますのでご迷惑にならないようにお願いします)。
そして私たち京都デザインが一番お勧めしたいのが、祇園祭の信仰の中核を担う神輿の神事。祇園祭は毎年、豪華絢爛に飾られた鉾町の山鉾がクローズアップされていますが17日山鉾巡行が終わる夕刻から始まるもう一つの祇園祭があります。三基で1,500人以上もの神輿の担ぎ手が八坂神社の氏子たちの各町内を別々に練り歩き四条寺町の御旅所まで行く神幸祭。
特にお勧めなのが、祇園石段下に三基の神輿が集結し担ぎ手たちがお神輿を頭上高く差し上げる差し回しなどの技を披露する約30分の熱気と大迫力は必見。
また24日の後祭山鉾巡行・花傘巡行の後に始まる還幸祭は、神幸祭とは逆に四条寺町の御旅所から祇園八坂神社に帰って行かれる時も同様の熱気と大迫力です。
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祇園祭口コミ

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