京都のお正月 ~年の瀬・除夜の鐘・松の内の行事~

京の師走の風物詩

毎年11月25日、京都のシンボルのひとつである南座では「まねき」があげられます。12月13日の「正月事始め」をもって、いよいよ年の瀬です。11月から、紅葉の彩りや多くの寺社の特別拝観も続いている一方で、さらにクリスマスイベント、京都府立植物園、平安女学院などのイルミネーション、ライトアップにより、京都は華やかな煌めきが広がります。一年で最後になる終い弘法、終天神は、いつにも増して大きな人出で賑わいます。このように京都の師走は、伝統的な日本の行事と西洋的なイベントとが重なりあい、独特の雰囲気が醍醐味ですね!

京都人に聞く!京都の年越し

地元・京都に長年暮らしておられる方々に年末年始のすごしかたをお聞きしました。ご紹介しましょう。

まず、年賀状やお歳暮はなるべく早く済ませておきます。本格的なお正月の準備は、12月13日の「正月事始め」から始まります。過ぎゆく一年に感謝しながら、今年も守ってくださった年神様を煤払いで清めます。

そして、正月飾りやおせち、お雑煮の準備を進めていきます。京のお雑煮といえば白味噌です。ただし、二重苦の29日や、一日飾りの大晦日には、お正月準備は避けるのだそうです。28日まで、または30日にすっかり終えておくのですね。

事始め

京都の年越しに欠かせない錦市場

ハレの日であるお正月の食材や年神様をおもてなしをするという意味をもつおせち料理、お雑煮の材料、京漬物などは、錦市場に出かけて買い求めます。錦市場は、鰹節・昆布・数の子などの乾物、手間のかかる栗きんとんや黒豆から京料理の旬の材料まで、すべてが揃うところです。

とくに、黒豆と利休栗、ぜんざいは北尾さんがおすすめですよ。北尾さんの商品はオンライショップで⇒こちらからもご購入いただけます。

詳しく知りたい!京都のお正月飾り

お正月飾りの代表、門松は中国から平安時代に伝わったもので、年神様を待つという意味の「松」と竹を使いますが、京都では昔から松飾りが多いです。

門口には、結界(ここから先に不浄なものは入れないという意味を持つもの)として「注連縄(しめなわ)」をはります。そして、「根が付きますように」という意味の、2、3年目の、根を残した若松を、その中ほどに半紙で向かって右が上になるようにしっかり巻く。それから、水引で真結びの帯締めと同じ結び方にして、右に男松と左に女松があり一対になっている根引きの松を、玄関の両柱に飾り設えます。

祇園などに多いお正月飾りは餅花と呼ばれるものです。縁起ものとされる柳の枝に、紅白のお餅を小さく丸めて飾ります。まさにはんなり(華なり)と可愛らしいです。また、お鏡さん(鏡餅)には「外はにこにこ中むつまじく」との願いをこめて、串に刺した古老柿を置き、床の間や仏壇、台所などに飾ります。

年越しの夜には・・・

大晦日の夜(除夜)には、家族揃って近所の蕎麦屋さんで年越し蕎麦を食べるか、松葉のにしん蕎麦などをいただきます。いずれにしても「細く長く」の願いが込められています。そして、夜の深まった11時過ぎには、二年詣りに出かけます。清水寺、知恩院、八坂神社など・・・。年越しの瞬間が近づく0時前には、除夜の鐘があちこちから聴こえてきますよ。知恩院から円山公園をぬけつつ、大勢の人がそぞろ歩きをしているなかで耳をすまして聞いてみるのも趣深いものです。

八坂神社の「をけら詣り」。吉兆縄に「をけら火」を授かり、火縄を消さないようにくるくる回しながら家に持ち帰ります。その火で元旦のお雑煮を炊くと、無病息災のご利益があるとされる行事です。最近は人が多く集まるため、実際にくるくる回しながら帰るようなことはできませんが、それでも無病息災を願う気持ちは変わりません。

北野天満宮でも「天満宮のおけら詣」が行われています。終夜たいへんな賑わいですが、それぞれが知り合いの方に出会うと「おめでとうさんどす」などの挨拶も交わされ、京都の年末年始の風物詩になっています。

年賀状を書く

年賀状は、新年に送るあいさつ状です。新年を祝う言葉であいさつし、旧年中の感謝と、新しい年も変わらぬ思いやりのある心を願う気持ちを伝えます。 年賀状の書き方や作り方は様々ですが、近年では既製のハガキに一言添えて送ったり、パソコンなどで自分で作って送ることが多くなっています。

KYOTOdesignでは造形作家の中島宗晧氏の書かれた干支の書をご用意しました。是非の年賀状にご利用ください。12月25日までに投函すれば元旦に届くそうです。

中島宗晧書・干支

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