賀茂の曲水
Photo byChiaki
明神川の緑庭
Photo byChiaki

西村家庭園 にしむらけていえん

  • 賀茂の社家
  • かものしゃけ

上賀茂の社家〔西村家庭園〕

江戸時代、上賀茂神社の社領は2500百石余と言われ、この大きな社領を背負った神官達が明神川の流れに沿った社前に家を構えたのが社家町です。社家とは世襲神職の家筋のことで、上賀茂神社の社家は古代の豪族・賀茂氏ゆかりの人々です。明治維新後は世襲制が廃止されて社家も減り、現在残っているのは20数件だと言われています。社家の中で唯一公開されているのが西村家です。錦部(にしごり)家の旧宅(現代は西村家別邸)で、現存する社家の中では最も昔の面影をとどめる庭園が残っています。

神事の前の身を清めたゆかりの井戸、さらに神山の降臨石を形取った石組などが残っており、神官達の昔の生活がしのばれて、非常に興味深いです。家屋は西村家八代目清三郎が明治の中期から後期にかけて建てたものです。

庭園

平安時代に上賀茂神社の当時の宮司・藤木重保が作庭したと伝えられています。庭内へは明神川の水を取り入れ「曲水の宴」のための小川(曲水川)の水としたあと、もとの明神川へ返す工夫がされています。春には白梅・紅梅から始まり、枝垂れ桜、山桜、椿、杜若、紫陽花、つつじ、山茶花など四季折々の花を咲かせています。

また、ここだけに見られる「カモシダ」という原生植物が見られます。 明神川沿いに見られる苔むした土橋、すがすがしい土塀や門、清楚な妻飾りの棟の低い母屋、土塀越しにのぞかせる緑豊かな樹木等、また屋敷内の前庭の池の水は明神川から取水し、池を流れて清いまま元の川へ流し返す地域のルール等、これらは全て社家と社家町を象徴するかけがえのない貴重な歴史的遺産で、市内でも現代ではめったに見られない景観を保っています。この地域一帯は国の伝統的建造物群保存地区に指定されています。

所在地
〒603-8075
京都市北区上賀茂中大路町1
TEL
075-781-0666
正式名
西村家庭園
文化財
西村家庭園(市・名勝)
料金
大人 500円
小人 250円
時間
9:30~16:30
※冬季休業
駐車場
無し (上賀茂神社に有料駐車場あり)
交通アクセス
市バス「上賀茂神社前」下車、徒歩約5分
備考
団体のみ要予約電話

※当サイトに掲載の内容はすべて掲載時点での情報です。変更となる可能性がありますので、お出掛けの際は念の為事前にご確認ください。

京都貴船 川床料理 べにや