国宝「雪舟作・天橋立図」にも描かれ、天橋立の切戸の文殊として名高い寺院で、奈良県桜井市の安倍文殊院、山形県高畠町の亀岡文殊とともに、日本三文殊のひとつとされています。
「3人寄れば文殊の智恵」の言い伝えにあるように、智恵の文殊様として有名で、境内には学業成就、入試祈願の絵馬がびっしりと並んでいます。

山門は、黄金閣とも呼ばれ、楼上には釈迦如来を中央に両脇士・十六羅漢を安置し、丹後地方では最大の山門です。宮津市の指定文化財に登録されています。
また室町時代に建てられた多宝塔は、丹後国守護代・延永春信によって1501年に建立され、国の重要文化財に指定されています。

毎年7月24日には、太古の昔、龍神教化のために文殊菩薩を海上からお迎えしたという故事にならった「文殊堂　出船祭」が行われ、文殊菩薩のご開帳があります。

扇を広げると吉凶の結果が分かる造りになっている「すえひろ扇子おみくじ」。結果の出たおみくじは境内の松の木に結び付けるのが習わしとされているため、鈴なりの扇の花が咲いているかのようです。