『久高オデッセイ第三部風章』上映&トークイベント
沖縄本島南東部に位置する久高島。魂の原郷、あるいは神の島として崇められてきたその島は、ひとえに「イザイホー」の祭りが世に知られていたためであった――2002年の旧正月から2014年までの12年間にわたり、久高島のすがたを追いかけ続けた長篇記録映画『久高オデッセイ』三部作、最終章「風章」の上映会&トークイベントを行います。
ご予約優先制/席がご用意できる場合は当日ご参加も可能です
*ご予約はこちら、またはお電話&店頭にて受け付けております。
主催:鎌田東二(『久高オデッセイ第三部 風章』制作実行委員会副実行委員長/NPO法人東京自由大学理事長/京都大学こころの未来研究センター教授)
映画趣旨
私たちの祖先は、黒潮に育まれた人びとであった。黒潮に育まれた人びとは、命のリレーでもって、現代の私たちを生かさせてくれている。黒潮は生命の宝庫であり、多様性のオリジンがある。その多様性こそが、島々をつなぎ、黒潮に育まれた祭祀や芸能を残してきたのである。(中略)
私たちは、内なる直感を信じ、「島々は、神々への信仰よりもむしろ、生活ベースでつながっている」ということを、じっくりと映像化したいと思っている。今になって、その海人たちが年老いて、海から陸(おか)に上がりはじめた。カッパのような存在になって、「はじめて魂で悩んでいる」という状態になったのである。ある海人が憂いたように、「さて、今後はどう生きていくか」という悩みが出てくるのも、至極当然のことであった。イラブー漁の再開や、海ぶどうの養殖だけでは心もとない。(中略)
天空を、渡り鳥がぐるっと俯瞰してきたような宇宙観・・・。そして、生と死は表裏一体であり、ゆるやかにつらなっている・・・という生命観。それらを感じる感性を、私たちは「生命感覚」と呼んでいる。その感覚こそが、『久高オデッセイ』の眼差しである。
「光」は、生命を生み出した。
「生命」は、生と死のはざまを、渚のようにただよう。
そして、「風」は、生命を死へとつなげていく。
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久高オデッセイオフィシャルHP:http://www.kudakaodyssey.com/
大重潤一郎(映画監督)
1946年鹿児島県生まれ。山本薩夫監督の元助監督として映画界入り主に岩波映画で演出を学ぶ。1995年に阪神淡路大震災に遭遇、そこで得た経験から自然に対する畏敬の念が益々深まり、映画作りへの意欲を燃やす。2002年より、神の島と呼ばれる久高島を舞台にした映画「久高オデッセイ全三章」を制作。
鎌田東二(かまたとうじ)
1951年徳島県生まれ。幼いころよりしばしば「オニ」を見たが周りに理解されず、10歳のときに読んだ福永武彦の『古事記物語』に心を救われる。以来『古事記』は氏の救いの書であり真実の書に。17歳の頃より聖地巡礼を始め、40年以上に渡り国内外の聖地を参拝して回る。現在は京都大学こころの未来研究センターの教授として学内外問わず飛び回り活躍中。オフィシャルHP:http://homepage2.nifty.com/moon21/
- 恵文社一乗寺店
- 日程・時間
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2015年 8月 27日 (木)18:30~21:00(開場18:00)
- 料金
- 一般2000円、学生1500円(※学生の方は学生証のご提示をお願いいたします。)
- 会場・開催場所
- 恵文社一乗寺店
- 公式webサイト・ページ
- http://www.cottage-keibunsha.com/events/20150827kudaka/
- お問い合わせ
- 恵文社一乗寺店(075-711-5919)
- 交通アクセス
- 叡山電車「一乗寺」下車 徒歩5分
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