『ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展』~岡崎周辺

『ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展』

京都市美術館で開催されていた『ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展』を訪ねました。
展示には本展のポスターでも取り上げられたモネのほか、ゴッホ、ゴーギャン、ローレック、
ルノアールなど広く知られる印象派の画家たちの作品に加え、ティファニー社のデスクセットや
ブシュロン社のインクスタンド、ガレの花瓶などが、シンスパイアされた歌川広重、葛飾北斎、
喜多川歌麿といった浮世絵作品や着物の型紙と並べられ、日本美術の所蔵が豊富なボストン美術館ならではの
企画で異文化の融合の様子が楽しめました。当時、伝統的なサロン絵画の写実的手法やモチーフに飽き足らず、
新たな表現方法を模索していた新鋭作家たちに極端にデフォルメされた構図やスナップ写真のように
日常を題材とした東洋の洗練された版画は大きなヒントとなり影響を与えたことがよく分かり、
日本人として誇らしくもありました。日本趣味、日本芸術から影響をうけた印象派の作品群が今度は後の
黒田清輝、梅原龍三郎などの日本の画家たちに影響を与えることになることを考えると
相互の文化交流も興味深くあります。日本食が世界遺産となり、欧米で抹茶ブームがおこっているなど、
まだまだ日本人も自国の文化、芸術、工業にも自信を持ち、維持、発展に注力すべきと考えさせられます。

京都市美術館

『ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展』が開催されていた京都市美術館。
東京美術館に次ぐ規模の美術館として昭和8年に開設。
建築設計は「日本趣味を基調とすること」が条件とされているように西洋建築でありながら
随所に日本的な装飾が取り入れられており、まさに、ジャポニスム展の開催に
ふさわしい美術館だと感じました。
岡崎公園、平安神宮の大鳥居の東側に位置し、重厚なレトロな建物は、内装も含めそれだけでも
見所のあるものです。

平安神宮

平安遷都を行った桓武天皇と、平安京で過ごした最後の天皇である第121代孝明天皇が祀られています。朱色の應天門は参道の大鳥居と
ともに、雄大な存在感を示し、岡崎の地でシンボル的な神社です。
約20,000坪という広大な敷地を贅沢に使った境内は見所もたくさん。
七五三の季節をむかえ、着飾った親子連れも見られ、また挙式をあげる
方の姿も見られました。

平安神宮神苑

七代小川 治兵衛作庭による池泉回遊式日本庭園で、国の名勝にしていされています。
大極殿の背後、三方に南神苑、西神苑、中神苑、東神苑が配されており、桜の時期の
ほか蒼龍池と百虎池などで花菖蒲、睡蓮など折々の季節で花々が楽しめます。
豊臣秀吉が造営した三条大橋と五条大橋の橋脚の石材を使用した臥龍橋や京都御所から
移された泰平閣(橋殿)なども見所。
幸いにもよく晴れた青空が綺麗な日で、花の少ない時期でしたが、その景色を十分
楽しめることができました。

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