東林院 とうりんいん
- 沙羅双樹の寺
妙心寺塔頭 東林院
妙心寺の塔頭、東林院は周囲を竹薮に囲まれ、沙羅双樹の庭園と、枯山水庭園は、一壷天「水琴窟」の雅びな音色と共に粋人に好まれています。
享禄4年(1531)に細川氏綱が父の菩提を弔うために建立、戦国大名の山名豊国が再建しました。
住職が作る精進料理も有名で毎週火曜と金曜には精進料理体験教室が開かれています。
通常非公開ですが、季節の歳時に合わせて公開されます。
沙羅双樹の寺
沙羅双樹の寺として有名で、毎年6月に「沙羅の花を愛でる会」が開かれます。
周囲を竹藪に囲まれた本堂前庭は十数本の沙羅双樹からなる「沙羅の林」で、庭園の青苔に浮かぶように落花した白い花と苔の緑とのコントラストは絶妙です。
沙羅双樹の花は梅雨の季節に咲き、雨に打たれて散ってしまう美しくも儚い花で、平家物語の一節を思い出させてくれます。
~『平家物語』冒頭部分~
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響き有り。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す。奢れる人も久しからず、只春の夜の夢の如し。猛き者も終には亡ぬ、偏に風の前の塵に同じ。
蓬莱の庭
苔と白砂のコントラストが印象的な枯山水庭園で、普段は非公開ですが秋に開催される夜間特別拝観「梵燈のあかりに親しむ会」の際に鑑賞することができます。
「梵燈のあかりに親しむ会」は手づくりの瓦製梵燈(ぼんとう)や、古瓦のうえに約400本ものロウソクのが灯ります。静かに揺らめくろうそくの灯りのもと、虫の声と水琴窟(一壺天)の音を聴きながら、闇と静寂を堪能することができます。
小豆粥で初春を祝う会
小豆粥は桜粥、餅粥ともいい、七草粥と同じように、日本古来の新春の優雅な行事です。
新年にこれを食すると、一年間の邪気を払い万病を除く、と言い伝えられており、毎年1月15日から31日まで行われています。。
初日の15日には禅寺に伝わる食事作法・生飯取り(さばとり)に由来する法要・散飯式(さんはんしき)が行われます。散飯式では器から小豆粥を1さじずつ移して沙羅双樹の木に供え、自然の恵みに感謝します。
- 所在地
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〒616-8035
京都市右京区花園妙心寺町59 - TEL
- 075-463-1334
- 正式名
- 東林院
- 創建年
- 1531年(享禄4)
- 山号
- 正法山
- 宗派
- 臨済宗妙心寺派
- 本尊
- 釈迦如来
- 開基
- 細川氏綱
- 料金
- 通常非公開
※特別拝観あり
1月「小豆粥で新春を祝う会」梅湯茶礼・小豆粥と精進料理 3,700円
6月「沙羅の花を愛でる会」お抹茶付1,580円 お抹茶と精進料理付 5,570円
10月「梵燈のあかりに親しむ会」 - 時間
- 9:30~16:00
- 交通アクセス
- 市バス「妙心寺前」下車、徒歩6分
市バス「妙心寺北門前」下車、徒歩10分
JR山陰線「花園駅」下車、徒歩8分
京福電車「妙心寺駅」下車、徒歩12分
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