八瀬天満宮社 やせてんまんぐうしゃ
八瀬天満宮社
祭神として菅原道真(すがわらのみちざね)(845~903)が祀られています。
道真が亡くなった後、師である叡山(えいざん)法性坊阿闍梨(ほうしょうぼうあじゃり)尊意(866~940)の勧請により建立されたと伝えられ、社殿の背面扉の内側には、十一面観音絵像が祀られています。この十一面観音は道真の本地仏(仏としての姿)であるといわれています。
ちなみに「八瀬」の地名は672年の壬申の乱の際、大海人皇子(のちの天武天皇)をこの地で釜風呂を作り、背中に負った矢傷を治したという伝承に基づくもので、江戸時代まで「矢背(やせ)天満宮」と呼ばれていたといわれます。
赦免地踊り(しゃめんちおど)
天満宮社には9つの摂社と舞楽殿、社務所などが配されていて、その中の1つである秋元神社では毎年10月の第2月曜日の前日にあたる日曜日、秋元但馬守喬知(あきもとたじまのかみたかとも)を偲ぶ赦免地踊を奉納しています。
別名「燈篭踊」ともいわれ、動物などの図柄を透かし彫りにして作られた切子型灯篭を頭の上に乗せ女装した8名の「灯篭着(とろぎ)」と呼ばれる少年が、太鼓に合わせて静かな踊りを奉納する洛北の奇祭で、京都市無形民族文化財に指定されています。
弁慶の背比べ石、菅公腰掛石
鳥居のそばには、弁慶が比叡山から持って降りてきたといわれる巨石、弁慶の背比べ石があります。原寸は六尺三寸二分(約192cm)と刻まれていますが、現在は約1.5mぐらいと思われます。
また若き菅原道真が、自己研鑽のため八瀬坂から比叡山に登るたびに、この石に腰かけて休息したといわれる菅公腰掛石もあります。
- 所在地
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〒601-1252
京都府京都市左京区八瀬秋元町639 - 交通アクセス
- 京都バス「ふるさと前」下車、徒歩3分
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