京都dddギャラリー第210回企画展 物質性-非物質性 デザイン&イノベーション
2015年10月-2016年10月まで日本とフランスは共同で「日本フランス・イノベーション年」を開催しています。日本とフランスは革新的な技術と伝統的な知識を織り交ぜ、未来に発信する土壌を兼ね備えているという共通点を有しています。特有の知識の保存やノウハウを、世代を超えて継承する名匠たち、有形・無形の遺産をどのように未来へと繋いでいくのか。フランスの哲学者ジャン=フランソワ・リオタール(1924-1998)がパリのポンピドゥー・センターで1985年に企画した「非物質的なもの」展の30周年を記念し、日仏両サイドから「物質性、非物質性」に焦点を当てる展示内容となっております。尚、本展覧会はフランス大使館、外務省の認定により公式イベントとして参加しています。
■企画概要
この展覧会では、デザイン・創造・イノベーションを通して物質性と非物質性の観念の可能性を探ってみたい。 とりわけ、多くの意味において創始的で先駆的な芸術イベントでもあった「非物質的なもの(Les Immatériaux)」(ジャン=フランソワ・リオタール監修、パリ、ジョルジュ・ポンピドゥー・センター、1985年)の30周年を記念したオマージュでもある。30年を経た現代の制作と創造の場面において、リオタールが提唱した「脱物質化された物質的なもの」「第二の皮膚」「極薄」といったキーワードの残響はどのように耳にされるだろうか。
探求の場面は、次の4つのジャンルに分かれる。
ニューメディア
感覚能力
3Dモデリング
データベース
新しいメディアにおいては、観客の立ち位置が問題となる。観客は情報の受容者であると同時に発出者でもあるからだ。観客はイメージに対してこれまでとは別の関係にある。イメージがデジタルでバーチャルなものになっただけではない。デバイスもインタラクティブなものになっている。70年代にパリ第8大学で行われた実験にも立ち戻って考えてみたい。
リオタールの展覧会を継承しつつ来訪者に体験してもらいたいのは、視覚のみではなく触覚・嗅覚・味覚・聴覚を含めた五感すべてに訴える体験である。
3Dモデリングによって多様な変形が可能になっており、実現しうる形やスタイルは著しく多岐にわたるものとなっている。また制作プロセスもよりフレキシブルなものになる可能性が生まれている。
伝統的な形や意匠、文様についてのデジタル・データベースは今日、保存のための媒体としてのみならず、過去のものの復活と再生に資するものとしてどこまで活用できるものとなっているのかを示したい。
バーチャルで「非物質的」な世界とあらたな資材すなわち「物質/ハードウェア」の世界との対峙、過去と未来の対話―技とノウハウの保存と資材の革新―これらのことを通じて、細部や構成、資材が注目されるようになり、また革新的な創造を行う様々な形式が注目されるようになる。
ミュリエル・ラディック(本展キュレーター)
■主催
公益財団法人DNP文化振興財団
■後援
在日フランス大使館
アンスティチュ・フランセ日本
■協力
アンスティチュ・フランセ関西
ボロレ・ロジスティクス・ジャパン株式会社
KAIROS Art Consulting
かみ添
中京大学 工学研究科
LABEX Art H2H
名古屋芸術大学
ポンピドゥー・センター
成安造形大学
□出展デザイナー
フランソワ・アザンブール (デザイナー パリ)
ジャン・ルイ=ボアシエ (パリ第8大学名誉教授・メディア・アーティスト・研究者 パリ)
藤幡正樹 (メディア・アーティスト 東京)
マリ・アンジュ=ギユミノ (アーティスト パリ)
Hosoo Archive / ULTRA FACTORY Kyoto University of Art and Design
ローラ・リン=ジャンセン+トマ=ヴァイリー (デザイナー アイントホーフェン)
NOSIGNER (デザイナー 横浜・京都)
大西康明 (アーティスト 大阪)
softpad (アーティスト・デザイナー 京都)
Studio GGSV:ガエル=ガビエ&ステファン=ヴィラール (デザイナー パリ)
□展示デザイン: NOSIGNER
■ギャラリーツアー
日時: 2016年9月8日(木) 16:30 ? 18:00
ジャン=ルイ・ボワシエ、ミュリエル・ラディック、太刀川瑛弼ほか、
出展作家による作品解説を開催します。
会場: 京都dddギャラリー 入場無料、予約不要
■オープニングパーティ
2016年9月8日(木) 18:00-19:00
会場: 京都dddギャラリー
■ニュイ・ブランシュ関連イベント
サウンドパフォーマンス by softpad & ギャラリーツアー by fran�D+.ois AZAMBOURG
日時: 2016年10月1日(土)14:00-16:00
会場: 京都dddギャラリー
■シンポジウムのお知らせ
「日本のプリズムで見た非物質的なもの Les Immateriaux au prisme du Japon」
日時: 2016年9月9日(金)
会場: アンスティチュ・フランセ関西
入場無料、予約不要、詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.institutfrancais.jp/kansai/
主催: LABEX Art H2H
共催: アンスティチュ・フランセ関西、EFEO、公益財団法人DNP文化振興財団
- 京都dddギャラリー
- 日程・時間
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2016年 9月 8日 (木) ~ 10月 29日 (土)開館時間11:00-19:00※土曜日と10月2日(日)は18:00まで
日曜・祝日休館 ただし10月2日(日)は特別開館 - 料金
- 入場無料
- 会場・開催場所
- 京都dddギャラリー
- 公式webサイト・ページ
- http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=2&seq=00000687
- お問い合わせ
- 京都dddギャラリー
TEL: 075-871-1480 - 交通アクセス
- 地下鉄東西線 太秦天神川駅1番出口 徒歩3分、嵐電嵐山本線 嵐電天神川駅 徒歩5分、
市バス・京都バス 太秦天神川駅前下車、駐車場無
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