宮本武蔵ゆかりの神社を訪ねる「八大神社」
八大神社の名は八所御霊から
鎌倉時代、永仁二年(1294年)に創建された一乗寺の八大神社は、古くから「北天王」(北の祇園)と称され、皇居守護神十二社中の一つにもなっています。
一乗寺の産土神さま・氏神さまとして「素盞嗚命」「稲田姫命」「八王子命」を祀るこの神社は、方除・厄除・縁むすび・学業の神様として厚く信仰されています。
崇道天皇、伊予親王、藤原夫人、橘逸勢、文室宮田麻呂、吉備真備、火雷神の八所御霊を祀ったことが由来ともいわれる八大神社は、応仁・文明の乱で焼失した後、安土・桃山時代に再建され、現在の本殿は大正時代に造営されたものです。
宮本武蔵と吉岡一門の決闘の場「一乗寺下り松」
江戸時代初期の剣豪で兵法家・書画家としても知られる宮本武蔵は、二十一歳の時、京都の名門吉岡道場で試合をして門弟六人を倒し当主の清十郎、弟の伝七郎をも倒 したといわれます。
面目をつぶされた吉岡一門は、清十郎の子・又七郎を名目人に立て、弓や鉄砲を携えた七十人もの門弟たちで遺恨試合に臨んだのが、慶長九年(1604年)の 「京都一乗寺下り松(さがりまつ)の決闘」です。
この一乗寺下り松の決闘では、武蔵が背後の山道を駆け下り、一気に幼い又七郎を斬り、混乱する吉岡一門を倒しながら逃げ去ったとされています。
現在の下り松は四代目となっていますが、武蔵が決闘した時の下り松の古木は、八大神社の境内に保存されています。
アクセス
京都駅から市バス5系統に乗り「一乗寺下り松町」で降りると東に歩いて7分ほどで八大神社の参道が見えてきます。
市営地下鉄烏丸線の北大路駅からは、北8系統に乗ると「一乗寺下り松町」に行くことができます。
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