京都、五重塔めぐり
京都府内には、五重塔が6カ所あるようです。市内に限ると4カ所になります。
1.国宝「東寺五重塔」、京都市南区 1644年建立 約55 m
2.国宝「醍醐寺五重塔」、亰都市伏見区 951年建立 約38m
3.重文「八坂の塔(法観寺)」、京都市東山区 1440年建立 約46 m
4.重文「仁和寺五重塔」、京都市右京区 1644年建立 約36 m
5.国宝「海住山寺五重塔」、京都府木津川市 1214年建立 約18 m
6.「成相寺五重塔」、京都府宮津市 1998年建立 約33m
ちなみに、日本国内には、42塔の五重塔が建立されているらしいです。
それぞれ、独自の力強さと美しさがあり、建築技術の高さに驚くばかりです。
また、高く目立つこともあり、四季折々の景色の中で、とても印象的な姿を見せてくれます。
ここでは、市内の4カ所の紹介。この4カ所は、お寺やその周辺にも見どころがたくさんあるので、桜や紅葉の季節はぜひゆっくり見てまわりたい。ただ、1日でまわるときは、東寺、仁和寺、醍醐寺、最後に夕景に浮かぶ八坂の塔を見てみるのがいいかもしれません。
1.東寺(教王護国寺)の五重塔
東寺の五重塔は天長3年(826年)に弘法大師空海が創建したと言われている。その後4度の焼失を経て現在は寛永21年(1644年)に徳川家光が寄進。高さは現存する日本の古塔中最高で、高さ約55m、国宝にも指定されている。池に映る姿を見ることができるのは、ここだけで、その美しさはみごと。内部は特別拝観時に公開されるが、その荘厳さに圧倒される、心柱もすごい。東寺五重塔は、京都に来た、もしくは帰ってきたと実感させてくれる一番のランドマークだと思う。近鉄東寺駅からが一番近いが、京都駅から歩いても15~20分で行ける。
2.醍醐寺の五重塔
国宝にも指定されている醍醐寺の五重塔は、天暦5年(951年)に完成。現存する京都府の五重塔では最古のものとされている。高さは約38m。建物だけでなく、初層内部の壁画も独立して国宝に指定されているが、内部に入っての拝観はできない。醍醐寺と言えば桜だが、紅葉の時期もとてもきれい。市内の建造物は、応仁の乱はじめ多くの戦乱で焼失したが、醍醐寺も多くのお堂が焼失した。ただ、この五重塔は驚くことに千年を超える時を立ち続けている。上層にいくほど屋根の幅が小さくなる初期のころの建築様式を見ることができる。で地下鉄醍醐寺駅から、20分強くらい。
3.八坂の塔(法観寺の五重塔)
八坂の塔として親しまれているこの塔は高さ約46m。創建年代は、4つの五重塔の中で最も古く、崇峻天皇2年(589年)に聖徳太子が建立したのが始まりとされている。しかし、幾度となく火災で焼失し、そのたびに再建され、現在は1440年に建てられたとされている。東山通から夢見坂(八坂通り)を上っていくと見える塔の姿はいかにも京都という感じ。陽が沈んで高台寺周辺から見ると、京都の街並みの中にその姿が浮かんで見え、京都タワーも一緒に見ることができる。京阪祇園四条駅から15分ほど、地下鉄東山駅からは25分ほどかな。
4.仁和寺の五重塔
仁和寺の五重塔は、寛永21年(1644年)に建立。高さは約36m。東寺の五重塔と同じ時期に建立されたことから、建築様式もよく似ており、各層の屋根の幅がほぼ同じになっている。御室桜の海に浮かぶ塔の姿が印象的。境内は広々としており、いろんな角度や距離から自由に眺めることができる。時代劇で五重塔が映るときは、この仁和寺五重塔であることが多いかも。嵐電御室仁和寺駅から5分ほど。JR花園駅からだと30分以上かかるが、妙心寺境内を抜けたりするとその間は、あまり辛くない。建立年代は1637年という説もある。
5.五重塔以外の塔
京都には、五重塔以外にもよく知られた特徴的な塔があります。特に三重塔は、
三重塔:浄瑠璃寺、清水寺、清水寺子安塔、金戒光明寺、三室戸寺(宇治市)、真正極楽寺(真如堂)、岩船寺、金剛院(舞鶴市)、宝積寺(大山崎町)に建っています。
参考として、今では見られない焼失してしまった塔は、
五重塔:本圀寺、西寺(現在は廃寺)、法住寺(現在は蓮華王院の三十三間堂が残るのみ)、妙顕寺
七重塔:相国寺
九重塔:法勝寺(ここには五重塔も何塔か建立されていたらしい)
十三重塔:笠置寺
これらは、私の知りえただけの情報ですので、他にもあるかもしれません。
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