開基は聖徳太子で、四天王寺建立の用材を求めて聖徳太子がこの地を訪れた時、霊告によってこの地に御堂を建て守護仏の観音像を安置したのが始まりと伝えられています。
中央の厨子には本尊・如意輪観世音菩薩像を安置されており(秘仏 非公開)、厨子の前に御前立(おまえだち)が祀られています。平安時代後期の毘沙門天立像(重文)と地蔵菩薩立像も安置した荘厳な空間で、今回は本堂内陣部分に入って拝観することができます。
本堂前の六角形の礎石は臍(へそ)石といい古来、ここが京都の中心にあたるとされてきました。また本堂北の本坊は池坊と呼ばれて室町時代以降多くのいけ花の名手を輩出し、華道発祥の地として有名で、現代も池坊華道の拠点となっています。
「京の冬の旅」期間中、隣接する「いけばな資料館」での寺宝特別展示もみどころです。特に、像の背面に本尊(秘仏)を体内に納入することのできる蓋の付いた空間があることから「鞘仏」と呼ばれる「本尊御前立 伝弘法大師作 如意輪観音像」や、「池坊専好立花図」(重文)など貴重な文化財が拝観できます。
「京の冬の旅」初公開です。
※個人での拝観は予約不要です。