京都に夏を告げる!!平成最後の祇園祭・鉾建て縄がらみ
京都に夏を告げる!!平成最後の祇園祭 前祭・鉾建て
平成最後の先祭・鉾建てが、今年も例年のように7月10日・7時から四条烏丸を東西に、くじ取らず1番長刀鉾、5番函谷鉾、8時からは月鉾、室町通も始まり、南の鶏鉾と会所が開き、遅れて15時30分からは室町・北の菊水鉾と始まり、11日は6時30分から室町の1筋西・小川通四条北くじ取らず21番放火鉾、8時から四条南側のくじ取らず22番岩戸山、くじ取らず先の巡行しんがりの23番船鉾の山鉾建てが行われました。
例年のように山鉾建てにより、四条通、室町通は10日から小川通は11日からと交通規制が始まりましたが、鉾により時間差をつけ、また通行も片側を確保し、京都の真ん中での山鉾建てでの影響を、効率よく最小限に止められています。さすがにすごいお祭りで、鉾建て縄がらみを邪魔にならないようにお楽しみください。
疫神の依代となる真木がある鉾は、先祭だけにありますが、鉾頭まで高さが25メートルほど。幅約3メートル、長さ約4.5メートル、囃子舞台は3坪ほど、総重量はおよそ12トンもあります。鉾には囃子方や屋根方、音頭取りが乗り、大勢の曳き手たちが太い綱を曳き、車方がまっすぐにしか進まない鉾の舵をとり、竹を敷き水をまき、音頭取りに合わせての辻回しも行い巡行します。
巨大な木造の建造物、鉾は櫓(胴組)、囃子舞台と上に乗る屋根、そして真木に分けられ、二日がかりで釘を一本も使わずに木の部材を荒縄で巻き絞る縄がらみで建ち上がりますが、1週間後の17日の巡行が終わり会所前に帰着次第、懸装品が外されて、18日にはウィンチや重機を使って90°倒され解体されます。鉾建てと同様に大迫力で倒されますが、タイミングが合えばの縁起物の榊や縄など一部いただける場合もあるようです。
平成最後の年も毎年と同じ様に、前祭・鉾建て縄がらみ
会所が開き、多くの山鉾で共通の仕口の長ホゾや同じサイズの鼻センを使い、大きくはっきり墨を打った部材や縄がらみの荒縄などが運び出されます。
会所前の道路上の四ケ所の礎石に四本柱を立てて、四面各三本の貫をを組み合わせます。桁を差し込み、小口を鉄の板で補強された筋交いが組まれ、最下段には真木受けが渡されと、二人一組で木の部材を荒縄を使って絞り鉾を組み上げる祇園祭ならではの伝統的な縄がらみで櫓から組み上げて行きます。
櫓以外もの部材も運び出し。
真木の頂部は地上から25メートルほど、その真木を斜め四方から支えるカムロ柱は、初めから弓なりにしなりながら真木の揺れを押し返します。その真木や屋根、囃子方の乗る舞台を持つ山鉾は、最下部に重心を下げ、車軸を受ける長さ約6メートル、二本で450キロほどの赤松か桜の石持が付けられます。
最上部に鉾頭がつく真木は写真手前・上部が竹製で、櫓の本体から中央を貫通し、最下部の石持にかけた柱までを桧もしくは欅を二段で繋いでいます。車輪は直径約1.9メートルで一輪250キロほどを四輪、軸から21本の輻(スポーク)で7枚の大羽(タイヤ)とそれをつなぐ7枚の小羽(リム)を支えます。
部材を固定する縄がらみに使う荒縄は驚くはどの5キロから~8キロの長さを使います。
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