平等院 びょうどういん
元は関白藤原道長の別荘「宇治殿」でしたが、道長の没後、その子の関白藤原頼通が1052年(永承7)宇治殿を寺院に改めました。これが平等院の始まりです。開山(初代執印)は小野道風の孫にあたり、園城寺長吏を務めた明尊です。創建時の本堂は鳳凰堂の北方、宇治川の岸辺近くにあり、大日如来を本尊としていましたが、翌年には、西方極楽浄土をこの世に出現させた様な阿弥陀堂(現・鳳凰堂)が建立されました。
平安時代後期、日本では「末法思想」が広く信じられていました。これは、釈尊の入滅から2000年目以降は、仏法がすたれ、天災人災が続き、世の中は乱れるとする思想です。平等院が創建された1052年(永承7)は、まさに「末法」の元年に当たりました。当時の皇族・貴族は阿弥陀如来を祀る仏堂を盛んに造営し、極楽往生を願いました。藤原道長は、1020年(寛仁4)に無量寿院(のちの法成寺)を建立、また、11世紀後半から12世紀にかけては、白河天皇勅願の法勝寺を筆頭に、尊勝寺、最勝寺、円勝寺、成勝寺、延勝寺のいわゆる「六勝寺」が、今の京都市左京区岡崎辺りに相次いで建立されました。しかし、歴史書に名をとどめるこれらの大伽藍も、戦乱や火災によって今は跡形もなく、この時代の貴族が建立した現存する寺院という点で、平等院は重要な存在となっています。
国宝 平等院鳳凰堂修理完了
2012年9月3日より行なわれていた、国宝平等院鳳凰堂の屋根葺き替え及び塗装事業が終わり、
2014年4月3日より、いよいよ拝観が再開されました。
三つの棟の修理が完了し、創建当時の千年の煌めきが蘇った国宝・鳳凰堂を是非ご覧ください
ミシュラングリーンガイド
【阿弥陀如来坐像】が三ツ星に、
【平等院】・【鳳凰堂】が二ツ星に、
【鳳翔館】が一ツ星に選ばれています。
- 所在地
-
〒611-0021
宇治市宇治蓮華116 - TEL
- 0774-21-2861
- 正式名
- 平等院
- 創建年
- 1052年(永承7)
- 山号
- 朝日山
- 宗派
- 単立
- 本尊
- 阿弥陀如来
- 開基
- 藤原頼通、明尊(開山)
- 文化財
- 鳳凰堂、阿弥陀如来坐像・金銅鳳凰・梵鐘ほか(国宝) 観音堂・木造十一面観音立像(国・重要文化財) 庭園(国・史跡、名勝)
- 料金
- 大人600円
中高生400円
小学生300円
(鳳凰堂内部拝観:別途 一人300円が必要) - 時間
- 8:30~17:30(受付終了17:15)
鳳凰堂内部9:30~16:10(20分毎、各回定員50名、受付9:00~先着順)
鳳翔館9:00~17:00(受付終了16:45) - 交通アクセス
- JR奈良線「宇治駅」下車、東へ徒歩10分
京阪電鉄宇治線「京阪宇治駅」下車、徒歩10分 - 公式Webサイト
- https://www.byodoin.or.jp/
★★★ ミシュラングリーンガイド 三ツ星
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