無言の獅子吼
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宝厳院の紅葉
Photo by西村政明
緑の競演
Photo by三由 豊
嵐山の借景に獅子吼の庭
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宝厳院 ほうごんいん

天龍寺塔頭寺院

宝厳院は天龍寺の塔頭で、室町時代(1461)に天龍寺の初代住職・夢窓疎石(むそうそうせき)の孫にあたる聖仲永光が開山。創建時は上京区にありましが、応仁の乱で焼失し、その後いくつかの地を移転して、平成14年(2002)に現在地に移転。ご本尊は十一面観音菩薩、脇仏には三十三体の観音菩薩、足利尊氏が信仰したと寺伝にある地蔵菩薩像が祀られており、西国三十三ヶ所巡りに等しいと伝えられています。

いつでも拝観できるお寺ではなく、一般公開となるのは春と秋の年2回だけです。

獅子吼の庭(ししくのにわ)

一番の見どころは、嵐山を借景として巧みに取り入れた借景回遊式庭園「獅子吼の庭」。「獅子吼(ししく)」とは、「獅子が吼えて、百獣を恐れさせる威力」を意味しています。室町時代に策彦周良(さくげんしょうりゅう)禅師が作庭したもので、江戸時代の京都の名所名園案内記「都林泉名勝図会」にも掲載されているほどの名園です。広大な敷地の回遊式枯山水庭園で、庭園内に横たわる巨岩「獅子岩」は目を凝らすと獅子の姿が浮かんできます。春は新緑、秋は約3000本の紅葉が赤や黄色に染まり、格別の美しさ。夜間ライトアップも行われ、境内を艶やかに彩り、訪れる人の目を楽しませています。

襖絵

本堂再建に当たり描かれた、60メートルにわたる本堂障壁画58面「風河燦燦三三自在」は、現代の洋画家・壁画家の田村能里子によって描かれました。33人の老若男女の人物が描かれており、タムラレッドといわれる独特の赤により彩色されています。感性を生かした筆使いの美しさは一見です。

所在地
〒616-8385
京都市右京区嵯峨天竜寺芒ノ馬場町68
TEL
075-861-0091
正式名
宝厳院
創建年
1461年(寛正2)
山号
大亀山
宗派
臨済宗天龍寺派
本尊
十一面観音
開基
細川頼之、聖仲永光(開山)
料金
大人700円、小・中学生300円
本堂参拝料=大人500円、小・中学生300円
夜間参拝料=大人1000円、小・中学生300円
時間
通常非公開
交通アクセス
JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」下車、徒歩15分
京福電鉄「嵐山駅」下車、徒歩3分
公式Webサイト
https://hogonin.jp/
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