迫力満点!龍の天井画を訪ねる
京都には本堂や法堂の天井に龍の絵が描かれている禅寺が多くあります。仏教において龍は守り神であり「龍神」とも呼ばれています。龍には法の雨を降らすという教えがあり、また龍神は水をつかさどるとされていることから、寺院を「火災から守る」という意味としても描かれたようです。
雄々しい角に立派な髭、長い胴体は猛々しくうねり、眼光も鋭く、すべての人を睨み付ける。見る角度によって様々な表情を見せる雄姿はどれも圧巻です。
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嵯峨嵐山に建てられた世界遺産「天龍寺」は足利尊氏が築いた寺院です。法堂天井の「雲龍図」は直径9mの円相内に墨色で描かれており、見る位置や角度により龍の表情や動きが変化するように見える「八方睨みの龍」と言われています。天龍寺の雲龍図は床と天井の距離が近く、迫力満点。青白く浮かび上がる龍は今にも雨を降らしそうです。
京福電鉄 嵐山線 嵐山駅〜妙心寺駅下車 【8分】
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法堂の天井画「雲龍図」は狩野探幽(かのうたんゆう)が座禅をして構想3年、絵筆を取り5年、計8年の歳月をかけて製作したものです。完成は1657年、重要文化財にも指定されています。高さ13mもある天井に描かれた「八方睨みの龍」は直径12mの円の中心に目があり、見る場所や角度を変えても動きや表情を変えて、鑑賞者の目を捉えて離しません。命を吹き込まれたような躍動感に思わず身がすくみます。
徒歩 JR嵯峨野線 花園駅まで 【約5分 】
JR嵯峨野線 花園駅〜二条駅下車 【4分 】
地下鉄東西線 二条駅〜蹴上駅下車 【11分、下車後徒歩約10分】
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南禅寺入り口正面にある大きな三門をくぐり抜け、真っ直ぐ進むと法堂です。法堂には明治・大正にかけて活躍した日本画家・今尾景年(いまおけいねん)による「雲龍図」が描かれています。最初に描かれた龍の絵は1893年に火災で焼失。現在のものは1909年に法堂が再建された時に制作されたものです。かすれ具合や色合いに味があり、歴史を感じることができます。普段法堂には入れませんが、外側からの鑑賞が可能です。
地下鉄東西線 蹴上駅〜三条京阪駅下車 【4分 】
京阪本線 淀屋橋行 三条駅〜祇園四条駅下車 【1分、下車後徒歩約7分】
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京都最古の禅寺でもある建仁寺の本堂の天井に、縦11.4m、横15.8mのおよそ畳108枚にも及ぶ天井画「双龍図」が描かれています。視野いっぱいに2匹の龍が広がり、互いに絡み合い睨み合う「阿吽」の双龍の大迫力に息を呑みます。2002年に建仁寺創建800年を記念して、日本画家の小泉淳作(こいずみじゅんさく)画伯が約2年の歳月をかけて取り組んだ壮大な作品です。
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