苔めぐり 嵯峨野編
苔が生き生きと輝く季節に訪れたい「苔の名所」。長い歳月をかけて息付いている苔は、湿潤な気候の京都の歴史を感じさせてくれる存在です。
平家物語ゆかりの寺として知られる祇王寺、滝口寺や二尊院、常寂光寺など、京都有数の観光名所「嵐山」からも近く、のんびり歩いてまわることができるコースです。
静寂が似合う奥嵯峨で、モスグリーンの癒しと心安らぐしっとりとした時間をお楽しみください。
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「平家物語」にも登場し、平清盛ゆかりの寺として知られている奥嵯峨野の祇王寺。竹林と楓に囲まれた境内の中央に苔が一面に生えた美しい庭があり、光の加減によって様々な別世界の景色を見ることができます。境内はこじんまりとしていますが、どこを切り取っても絵になるほど素晴らしく、癒しに満ちた非日常空間を楽しむことができます。
徒歩 【約60m】
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祇王寺のすぐ隣に位置する浄土宗寺院の滝口寺。明治維新後に廃寺となっていましたが昭和初期に再建され、平家物語の「滝口入道」にちなんで名前が付けられました。閑静な境内に茅葺き屋根の鄙びた古民家といった風情の本堂が建てられていて、野趣あふれる庭は辺り一面鬱蒼とした雰囲気に包まれています。
徒歩 【約270m】
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慈覚大師・円仁が建てた天台宗寺院で、「発遣の釈迦如来」と「来迎の阿弥陀如来」の二体を本尊としているのが「二尊院」の由来となっています。参道の「紅葉の馬場」が大変人気ですが、新緑の時期も負けていません。参道の両側には苔と石垣がびっしりと連なっています。百人一首を編んだ藤原定家の小倉山荘があった場所の一つでもあり、境内には多くの歌碑が供えられています。
徒歩 【約200m】
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自然豊かな日蓮宗の寺院、常寂光寺。紅葉の名所としても有名ですが、新緑の季節には、青紅葉のベールをかぶった仁王門と末吉坂の緩やかな斜面に美しい苔が広がり、上から下まで一面緑色に包まれ目を奪われます。また、妙見堂の奥に広がる竹林の下にも苔のじゅうたんが広がり、苔の厚みと色の美しさに、ご住職が丹精込めて育てておられることを感じることができます。
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