歩いて回ろう 桜散策 寺之内・西陣界隈

京都洛中の寺之内、西陣界隈には、豊臣秀吉の洛中改造事業で移転された桜名所の寺院などが数多く点在しています。また、寺之内界隈は電柱電線が無い箇所も多く、写真も非常に取りやすく、とてもフォトジェニックな場所です。
茶道の3つの家元「三千家」のうち裏千家と表千家の茶室がこの界隈にあり、威厳と風雅もあふれています。京都らしいたたずまいと桜を味わいながら、ぶらり散歩を楽しんでみませんか。
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京都初の日蓮宗道場として創建されたのがはじまりで、寺之内通りに面する山門前には美しい紅しだれ桜が並びます。境内には染井吉野やしだれ桜が咲き、特に本堂裏や方丈の周りの光景が美しいと言われています。その他、四海唱導の庭にある通称「妙顕寺の一本桜」と呼ばれるしだれ桜も有名です。
徒歩 約250m
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足利義輝、伊達政宗など戦国武将の宿所とされ、上洛時には織田信長も宿泊していたことでも知られています。聚楽第裏門を移築したと伝えられる大門前には、美しい早咲きのしだれ桜があり、実に華やかな門前です。中には3つの塔頭があり、その中の善明院にも見事な八重紅しだれ桜があります。大門前のしだれ桜が散り始める頃に見頃を迎えます。
徒歩 約150m
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日本最初の天満宮として知られ、水難火除けの御利益があるとされています。境内は比較的狭いのですが、2本の紅しだれ桜が境内を覆い隠すかのように枝を広げ、溢れんばかりの濃いピンク色に染めつくします。子宝・安産祈願の石といわれる「卵神石(たまごじんせき)」や大願成就の御利益があるといわれる「出世石」、眼病に効くと言い伝えられている「金龍水」など御利益スポットも見どころです。
徒歩 約100m
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日蓮宗の京都八本山の一つで、長谷川等伯・本阿弥光悦にゆかりのあるお寺です。4月になると染井吉野を中心に、境内全体が桜色に染まります。その中でも仁王門参道沿いや本堂前、多宝塔のまわりに多くの桜が咲き誇り、その美しさに酔いしれます。長谷川等伯筆の「仏大涅槃図」と本阿弥光悦作の国の名勝「三つ巴の庭」も、あわせて見ておきたいものです。
徒歩 約200m
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境内には染井吉野、しだれ桜、八重桜など多くの桜を見ることができます。その中でも本堂前にある御会式桜(おえしきざくら)は10月から咲き始め、紅葉シーズンに一度目のピークを迎え、桜のシーズンの4月8日頃に二度目の満開を迎えるという珍しい桜です。この散った花びらは持ち帰ると恋が成就するとの言い伝えもある、ありがたい桜です。
徒歩 約500m
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西陣の聖天さんと呼ばれ、親しまれているお寺です。満開の頃にはこじんまりとした境内を覆い尽くすように桜が咲きます。花色が黄緑色に咲く珍しい「御衣黄(ぎょいこう)」や純白の八重咲きでとても優雅な歓喜桜、観音桜、紅しだれ桜など、様々な品種を鑑賞することができます。
徒歩 約100m
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京都市内を焼き尽くした天明の大火(1788)で本堂などが焼失を逃れたことから、別名「焼けずの寺」とも呼ばれています。境内では染井吉野やしだれ桜が咲き乱れ、特に重文の本堂脇に咲く染井吉野は建物を覆い尽くさんばかりに咲き誇り、その光景は圧巻です。また、祖師道前には、その葉や皮を枕に敷くと子供の夜泣きが治るという言い伝えがある「夜泣き止めの松」もあり、これも見どころです。
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