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表千家北山会館 「季節の道具の取り合わせ」

投稿日 2017/09/01

流派を越えて学んでみようと、表千家北山会館を訪ねました。
地下鉄北山駅を西へ少し歩いて少しです。風も少しひんやりと感じる夏の終わり、近くの植物園や街路樹の緑を見て歩くのも、素敵な時間です。

玄関には不審菴の模型が。気分が高まります。
そして受付へ。不慣れな私を察してか、係の方が館内について親切に案内してくださいました。

まずは2階の展示室です。夏の掛物、棚、花入、菓子器などの道具が並びます。ひとつ「夏」といっても、たとえば初夏、盛夏、晩夏などの言葉があるように、時期や見る場所による趣や感じはそれぞれです。掛物「清涼」、蘇民将来の蓋置、そして茄子、青貝、竹などが描かれ、またはかたどられた諸道具を見ていると、なんだか自分の「夏の思い出」までもがよみがえってくるようで、あぁこんな愉しみ方があるのかと、茶の湯がまた好きになりました。また、ハワイアン文様の服紗には、驚きとともに、取り合わせのいわば「あそび」の部分を見たようで、自分の茶の湯に対する考えがやわらかくなっていくのを感じました。

そして案内していただき、3階の映像資料が見られる部屋へ。リストの中から見たいものを選び、大きなスクリーンで見せていただけます。あれも見てみたい、これも面白そうだと悩んだ末、玄関で見た模型のことをふと思い出し、不審菴についての映像をお願いしました。茶事の流れにそって、まるで自分が招かれて茶室にすすんでいるような視線で見られる、貴重な30分間でした。

2階へ戻り、呈茶を受けます。
また、同じ2階で立礼席を見ることができます。実際に席で道具がどのように取り合わせられるのか、間近にできました。

そういえば不審菴の名ははどうして「不審」なのだろうと気になったまま長く経っていましたが、
いただいた不審菴についてのリーフレットによると、「不審」の語は「人智を超えた自然の偉大さ、不思議さに感動する心ともいえ」るとあります。
感動できる心は自分を高めることで強くなります。この表千家北山会館は、初心者にもそのきっかけを掴むことができる、貴重な場でもあるのだと思います。

入館料:一般800円、大学生・高校生600円 同門会員無料
※入館料には呈茶がふくまれます。
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)日曜日・祝日は休館

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