旧邸御室は、昭和12年（1937年）、双ヶ岡の北側に位置し、平成28年（2016年）に国の登録有形文化財に指定されています。
500坪の敷地に建つ数寄屋造りの邸宅に足を踏み入れると、昭和初期の風情そのままの世界が広がり、双ヶ岡の斜景を利用した庭には大小合わせて 15 の灯籠が並び、奥には木造平屋建の茶室双庵が待ち受けます。
邸宅内部では開放感ある22畳の大広間に置かれた美しい緑が映る花梨のテーブル「庭鏡」が必見です。

通常、一般の見学には事前連絡が必要となります。
また素足での入場はできませんので、サンダル履きの人は靴下を持参して下さい。靴下がない場合は、100円で購入する必要があります。

昭和12年に建てられた旧邸御室ですが、その設計者および建設目 的は不明とされています。昭和44年、当時住居として所有していた大手酒造会社役員、4代目阿部喜兵衛氏より、現オーナーの父である株式会社山三製材所社長　山本三夫が購入しました。
4代目阿部喜兵衛の祖父は、朝の連続テレビ小説『マッサン』のモデルで話題になった竹鶴政孝氏をスコットランドへ送り出したことで知られています。
その後平成28年11月、旧邸御室は建築物としての保存状態がよく、茶室や待合を備え、 美しい庭が一望できるという郊外邸宅 建築の特徴を持つことから国登録有形文化財に登録されました。
そして2017 年より、登録文化財の維持保全のために様々な催しの舞台として貸出を行っており、 ジャズコンサートや落語など異文化の交流・情報発信の場として利活用しています。